泌尿器科

排尿困難

排尿困難とは、おしっこをする際とても力を入れないと出ない状態、 もしくはまったくおしっこが出ない(尿閉)状態のことをいいます。
原因としては、物理的に尿道が狭くなり排尿が困難になる場合(前立腺肥大・尿結石など)と 神経の問題(ヘルニア等による神経圧迫等)で排尿ができなくなる場合があります。
  • おしっこをする時とても力む必要がある
  • おしっこの出が悪い
  • 排尿時に痛みがある
  • まったく出ない、
などの症状がある場合、放置していると悪化してしまいますので、お早めに受診をしてください。

排尿困難を慢性化させないために

おしっこは特別に意識しなくとも自然に排出されます。おなかに力を入れないと排尿でき ない、すっきりした感じがしないという場合は体に何らかの変化が生じていると思われます。

こういった状態を放置しておくと、尿が膀胱に残った状態に体が慣れてしまい、腎臓や尿管(腎臓から膀胱まで尿を運ぶ管)にも尿が溜まってしまうことがあります。

おしっこのしづらさの慣れに注意

軽度の"おしっこのしづらさ"を放置しておくと、内部で症状の元となる原因が進行してどんどん悪化してしまう場合があります。
人の体は良くも悪くも環境に慣れます。膀胱もその一つで、例えば排尿困難により膀胱内のおしっこが出きってしまわず尿が溜まった状態が 続くと、その状態に慣れ排尿のサインを脳から受けにくくなります。
膀胱自体もたまった尿により膨張し、組織の壁が薄くなり、ますますおしっこの サインを感知しづらくなるという悪循環が起こってしまいます。

他の部位への影響

膀胱内におしっこが貯まりすぎると、他の部位にまで影響する場合もあります。
おしっこは液体なので、長く体内に留まると細菌が繁殖します。この細菌が腎臓まで移動して疾病を起したり、尿が膀胱の容量を超え、腎臓に貯まり水腎症になってしまう危険もあります。
おしっこの出づらさを感じたら放置せず、お早目の受診をしていただくと、問題の早期発見ができ、軽度の対処で改善することができます。

排尿困難の原因例

神経因性膀胱

神経の問題が起こっても排尿困難が出現することがあります。
排尿に関する神経(脳・脊髄・末梢神経すべて)の障害によって、膀胱での蓄尿やおしっこの排出がしづらくなる場合があります。
脳の障害なら脳卒中や脳梗塞、脊髄の障害では脊髄損傷、二分脊椎、脊椎腫瘍、末梢神経の障害では、ヘルニア、糖尿病などの 原因が考えられます。いずれも原因に対する治療と並行し、おしっこの出づらさを緩和する処置を行います。

尿道などへの問題

尿道の問題でも排尿困難が出現することがあります。
前立腺肥大に伴う尿道狭窄や、稀ですが結石や腫瘍が尿道を塞ぐこともあります。 尿路結石(尿道結石)により体内にできた石が尿管を塞いでいる場合、前立腺肥大による尿管の閉塞、腫瘍などに寄る圧迫などが 原因として上げられます。こうした症状は薬物療法や手術により改善できますので、お気軽に受診してください。

排尿困難の治療について

まずはその状況に応じた薬剤投与を行うことが多いです。
進行した排尿困難がある場合は尿道に管を留置したり、ご自分で管を入れる練習をして頂くこともあります。 安心の為に症状が出現した際は、お早めに泌尿器科を受診下さい。

診察にあたりプライバシーへ配慮はしてもらえますか?

当院ではまず初診受付の際にアンケートによる問診を行っております。
基本的に、男性患者様には男性スタッフが対応いたします。診察室・検査室も個室をご用意しておりますので、 安心してご相談ください。